先日、20代前半の飲食の方からこんな相談を受けました。
こちらが実際のメッセの内容です。

先に結論を一言で!
近い将来、管理職か本部職になれるなら続けるべき、なれないなら店長業務を覚えたら転職するべき。
なぜそうなのか?深堀してご説明します。
飲食業にいるとなぜ不安に思うのか?
主な理由は以下のとおりです。
40代以降のキャリアが見えない
飲食社員のうち、8〜9割が店長か店舗勤務職につきます。
そして、働いていると気づくのです。
40代にもなって店長職というのは体力的にも相当辛いです。
50代になったら人生終わり。
飲食で本部職につけるのは、ほんの一握りの人だけです。
本部職につくためには、今いる同僚の大半を蹴落とし管理職にならなければいけません。
単純労働ばかりでスキルがつかない
飲食は、いまだに評価される部分がどれだけ長時間働いたかというような体力勝負が多く、それ以外のスキルは評価されづらいです。
運営においては、最低必要なサービス力、教育力、料理技術、などは割と短時間で身につけられて、それらをひたすら長時間行うことが求められます。
一方、店舗開発や業態開発、商品企画、採用や販促の媒体選定など、飲食において重要な業務は店長には権限がなく、本部が一括してことがほとんどです。
これでは、誰でもできるスキルしか身につきません。
優秀である人ほど、このことにいち早く気づくんです。
飲食マーケットが縮小する
日本の人口が減ることは確定してるため、今以上に飲食マーケットが増えることが絶対ありません。
縮小するとわかりきっている業種で働くこと自体、良い選択ではありません。
飲食業の平均給与が低い
飲食のビジネスモデル自体が薄利多売なため、他の仕事に比べ給与は低くなります。
稼げるのは、一部の経営陣のみです。
こんな状況なので、すぐ転職すべきなのか?
正直、ケースバイケースです。
まず、転職すべきでないケースをあげます。
飲食にそのまま在職すべき人
管理職や本部職に確実になれる人
すでに社内で大きな実績をあげ、間違いなく出世ができると確信するなら在職すべきです。
例えば、営業のマネージャー、できれば、営業部長。
本部なら、店舗開発、業態開発、広報、人事、商品開発など。
これらを経験できると、今後のキャリアの幅が一気に広がります。
飲食以外の転職もわりと簡単にできるでしょう。
これらポジションにつけるなら、多少きつくても我慢して働くべきです。
店長を経験していない人
飲食で働くなら、一度は店長を経験すべきというのが持論です。
店長業務の中でもとくに重要なのが、PL(損益計算書)管理と人材教育です。
他の業種だったら、利益や人の管理はある程度経験を積まないとやらせれもらえないですが、飲食は店長になればこれらの管理が任せられます。
今後に、必ず役立つスキルになるので、ぜひこれらを身につけるまではやめないでください。
成功体験がない人
小さくてもよいので、周りに評価されていると感じれるまでは続けるべきです。
誰かに認められる経験があると、後々厳しい状況に追い込まれたときにも、前向きに物事を続けられるようになります。
成功体験がない人は、簡単に折れてしまうことが多いです。
店舗勤務が楽しすぎる人
接客が好きすぎて、どうしようもない!
なんて人もわりといるんですが、こう思える人は無理にやめる必要はないです。
好きな仕事につけるって、とても幸せなことです。
一方、転職すべき人はどんな人か?
飲食から転職すべき人
管理職や本部職になれる見込みがない人
現状で、管理職、本部職になれる見込みがない、もしくは、長い時間がかかりそうな場合は、転職すべきです。
店舗勤務で延々と過ごしても、スキルはつかない、貴重な時間は奪われる、給与も安い、何も良いことはありません。
今の業務は早々に決着をつけ、行動にうつしましょう。
他の業界に興味がある人
飲食以外の仕事に興味があるなら、早々に転職したほうがよいです。
年をとればとるほど、他の業種への転職は難しくなります。
一方、飲食への転職はいつでもできます。
悔いない人生を歩むためにすぐやめましょう。
また転職するなら、こんな職業をおすすめします。
おすすめの転職時の職種
営業職
飲食はサービス業でコミュケーション力が高い人が多いので、20代だったら割とスムーズに転職できます。
特に、飲食周りのITサービス営業はおすすめで、仕様も理解できるし十分活躍できると保証します。

マーケティング職
多少入社へのハードルは高いかもしれません。
しかし、マーケティングスキルを身につけると相当大きなメリットが得られます。
例えば、飲食店などスモールビジネスへの販促提案が提案できるようになったり、飲食企業の専門マーケティングとして活躍できたり、より高いキャリアアップが期待できます。
飲食×マーケティング、のスキルのかけ合わせは、回りにもあまりいないようで、希少価値の高い人材になることうけあいです。
まとめ
20代で飲食業につくことで得られるスキルは数多くあり、一度それに集中することは全く問題ありません。
しかしすでに学び尽くし、また昇進が望めないと思える環境であれば、はやめの転職をおすすめします。
20代の経験が30代以降のキャリアに大きく影響するので、後悔しない選択をしてください。


